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瀬戸内の海を守りたい!規格外のお魚を美味しく加工!

「瀬戸内の海を守りたいんです。」

熱い想いを語るのは、平生町で水産加工を行っている「小田水産」次期6代目の小田佳希さん。ふるさと納税には、いりこを始めとした魚介類の加工品を出品いただいています。近年、漁師の高齢化や海水温上昇の影響で、これまで獲れていた魚介類が徐々に取れなくなってきた現状をどうにかすべく、加工屋としてできることを考え実行されています。

小田さんの面白いところは、「規格外の魚」を加工し、海を守ることを目指しているところです!
自然のサイクルとして、海を守り、漁師を守り、平生町の観光にも繋がる。そんな構想を考えられています。

高校卒業後は上京していた小田さん。何をきっかけに平生へ戻り、何をきっかけに瀬戸内の海を守りたいと思われたのか。小田さんの想いに迫ります!


朝市の様子。現在は月に一度開催されている。



美容の世界からいりこ屋へ


古野:「小田さんはいつからいりこ屋さんをされているのですか?」

小田さん:「2011.3.11がきっかけです。元々東京で美容関係の経営を任されて仕事していたんですよ。3店舗ほど任せてもらっていて。こっちの方では東北の地震で特に被害はなかったと思うんですが、東京の方は震災の影響で毎日計画停電があっていて仕事が激減したんです。そのタイミングで、こっちの家業が借金で立ち行かなくなってきて、ほとんど自転車操業だったんです。借金返済のために借金していて、やめるにやめられないみたいな。震災以降美容の仕事がなかったんで様子を見に一旦帰ってきて。経営をしていたから、家の経営を色々みた結果、加工の機械も揃っているし「いける!」と思って本当に帰ってきました。」


いりこ


家族の反対を押し切って


古野:「もともとは違う道に進まれて、借金のある家業を継ぐのは大変だったのでは?」

小田さん:
「家族からの反対が大変でした。借金もだけど、家族経営なのでなにか新しい加工品を作ろうとかするとすぐに反対されるんですよ。例えば朝市をはじめようとしても「だめだ」と反対されたりね。特に父の反対がすごかったです。」

「ふるさと納税で一番出ているサヨリの干物。あれも最初めちゃくちゃ反対されたんですよ。少しでいいから挑戦させてくれって、姉と一緒に反対を押し切ってさせてもらったんです。そしたら、サヨリの干物って作っている業者が少ないからふるさと納税で結構出て、それからですよ。家族全員サヨリの干物を積極的に作るようになったのは。でも、今でもなにか新しいことを始めたり作る時は反対されます(笑)毎回ちょっとずつ押し切ってやってますけどね。」」


サヨリの干物

瀬戸内の海を守りたい

古野:「どんな思いでいりこ屋をされているのですか?」

小田さん:「瀬戸内の海を守りたいですね。以前はもっとイワシも獲れていたしエビもたくさん獲れていた。いまは本当に少なくなっている。それは、昔獲りすぎていたこともあるし、害魚の影響もあると思います。平生町でかつてハモは水揚げ量が日本一だったこともあるくらいたくさん獲れていてそのほとんどが京都の祇園祭に送られているんですよ。でも、祇園祭すぎると鱧の値段がめちゃくちゃ下がりますし、規格外のサイズだと捨てられちゃったりするくらいなんです。そんなんだと、漁師もお金にならないし新しい漁師こないと思うので規格外の鱧や厄介者と言われるエイを安く加工してたくさんの人に食べてもらってどんどん減らしていきたいし、子供たちに平生町の魚を知って欲しい。」

※害魚:アサリや漁の対象魚を食べてしまう魚

当時、小田さんは値のつかないエイを「加工できんか?」という一言で加工を始めました。


小田水産HPより

値のつかない魚たちを加工!

加工品の一例を挙げると、ハモの卵を使った明太子「はもめんたい」やエイのヒレを加工した「エイジャーキー」など。一般的なエイヒレとは全く違います。噛み締めるほどに旨味が出てくるエイジャーキーはおつまみにもダイエットの間食にもおすすめです。

古野:「おすすめの食べ方はありますか?」

小田さん:「はもめんたいは、そのままでも美味しいし、このはもめんたいをパスタにしても美味しい。パスタを茹でて、はもめんたいを入れるだけ。味付けは何もいらない。ちょっとバターを入れるといいけど、これだけでめちゃくちゃ美味しいから。」

はもめんたいをおにぎりに添えて。

ハモの明太子は、一般的な明太子に比べて色が薄く金色に近いのが特徴。せっかくなので、はもめんたいをそのままおにぎりにして食べてみました。はもめんたいには、卵を覆う膜がありません。ダイレクトにプチプチとした食感が感じられます。ピリ辛な味付けで、クセがなく美味しい!

瀬戸内の海を守るということ

古野:「加工品をつくることは、どう海を守ることに繋がるのですか?」

小田さん:「規格外の魚たちを売れるものにすることで、漁師の収入源にしていきたいんですよ。規格外の魚でも売れるようにして、規格外シリーズって言うのを作っていきたい。それをたくさんのひとに安く買ってもらって、美味しい!って食べてもらって漁師の収入源にして新たな漁師を呼びたい。規格外の魚や害魚と言われる魚を加工して、たくさん瀬戸内の魚の獲れる綺麗な海を次世代に残していくことに繋げていきたい。」


左から「焼海老」「はもめんたい」「エイジャーキー」

今後の展望

古野:「今後したいことはありますか?」

小田さん:「ハモの骨切り教室をしたいですね。毎年計画しているけど、コロナで昨年は中止になって今年もできるかどうか...。地元で獲れるものを地元で消費するって食育に大事なことだと思うんです。ハモを平生町の特産品にしたい。あとは、カフェもしたい。隣の敷地が空いているので、二階建てのコンテナハウスを立てて海の見えるカフェにしたいですね。」

たくさんのしたいこと・想いがあり、いつもお会いするたびに話される展望が増えていく小田さん。ここ数年はコロナの関係で、ハモの骨切り教室を企画したものの、実施には至りませんでした。数年前に開催したハモの骨切りの教室の参加者から輪を広げ、少しずつハモを平生町の特産品化に向けて行動を進められています。
これから、ハモやエイの加工品が増えていくことが楽しみです。

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いりこも一般的なものと比べて、塩分濃度が低いなどこだわりある「いりこ」です。ぜひ一度ご賞味ください!

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